Orewa – New Zealand
先週、グローバル不動産マーケットにおける2021年上半期のレポートが発表されましたので、
以下、簡単にまとめてみました。
<サマリー>
全体的に不動産価格は上昇している。
上昇率TOP5は以下の通り。(前年同期比)
1. ニュージーランド (+24.18%)
2. モンテネグロ (+20.42%)
3. スロバキア (+15.96%)
4. スウェーデン (+15.14%)
5. アメリカ合衆国 (+12.56%)
他にも高い上昇率を見せた主なエリアは、以下の通り。
カナダ、オランダ、ドイツ、イギリス、オーストラリア、韓国、日本、スリランカ
ちなみに、日本 (東京) は +10.89%。
また、前年同期比で著しい回復を見せたのは以下の通り。
スペイン、プエルトリコ、チリ、パキスタン
逆に、下落率TOP5は以下の通り。(前年同期比)
1. マカティ CBD – フィリピン (-20.93%)
2. プノンペン – カンボジア (-10.14%)
3. サウジアラビア (-5.02%)
4. ボゴタ – コロンビア (-4.17%)
5. エジプト (-3.68%)
<エリア別>
■ヨーロッパ
・ドイツは6年連続で価格上昇 & 2014年から70%程度上昇している。
・マイナスになったのは、ポーランド (ワルシャワ)とイタリアのみ。
■アジア太平洋
・韓国は過去18年間で最も高い上昇率
・台湾 (+8.19%)、北京 (+7.82%)、シンガポール (+4.62%)も依然として強い上昇率。
■中東
・全体的に下落局面。
・エジプトは外国人オーナーの規制を緩和するなど、不動産マーケットに対する刺激策を導入。
・ドバイは安定した上昇局面。
■北米
・アメリカ全体のマーケットは上昇しているが、価格や材料調達コストの上昇が原因となり新築戸建ての販売数は一時的に落ちている。中古マーケットは堅調に推移。
・カナダは、価格と共に住宅供給件数や着工件数も伸びている。
■南米
・全体的に下落局面の中、チリが唯一好調。
■その他
・プエルトリコは高い上昇局面だが、2017年の財政破綻からの回復局面でもあるためGDP成長率などはまだ弱く、様子見が必要。
以上のようなレポート内容でした。
より詳しい内容をご覧になりたい方は、こちらからどうぞ。(※英文です。)
もちろん、あくまでもマクロ的なデータですので細かいエリアや物件種別等によって、レポートに出ている国や都市の中でも違う動きをしているものもあります。
ちなみに、弊社が賃貸経営しているエリアは以下の内容でした。
・オーストラリア (+9.20)
・リガ – ラトビア (+1.67%)
・ホーチミン – ベトナム (-2.76%)
こちらは、各物件の管理会社から聞いている報告内容と大体合致しているかなという感じですね。
ただ、東南アジアに関しては結構マイナスのエリアが多く目立ちますが、そもそもかなりの上昇局面にあるマーケットが多かったので、数字が一時的にマイナスになったとしても長期視点での見極めが必要かなと思います。
正直、海外不動産に関わる前はこのようなデータを目にすることはありませんでした。
世界の不動産マーケットの流れを把握することは、海外で賃貸経営をする上ではもちろんですが、国内マーケットにおける現状や今後を見通す上でも重要です。
そのためには現地エージェントからのミクロ的な情報と、今回のレポートのようなマクロ的な定点観測を組み合わせながら、都度最適な判断ができる体制を維持していきます。
もちろん、自分の足で情報を取ることを一番大事な軸としていることに変わりは無いので、
来年こそは現地に行って、一次情報をこちらで報告したいですね!