今回は、海外送金に関する情報共有です。
皆さんご存知の通り、海外送金には手数料という形で非常にコストがかかります。
そして何より、「手間」がかかります。
送金目的を証明する書類(契約書など)、それらが外国語で記載されているものであれば翻訳資料などを準備して、金融機関と何回かやり取りを続けてやっと送金できます。しかも、これらのやり取りは基本対面です。
さらに言えば、そもそも上記の書類を揃えても海外への送金が許可されない金融機関もあります。
そして、送金が完了しても着金まである程度時間を要することも多いので、海外送金の実績がない金融機関ですと、手続きを開始してから支払いが完了するまで1ヶ月ほどかかるなんてこともあります。
実際、弊社もこれまで海外不動産に関する海外送金に関しては、日頃からお付き合いのある金融機関にお願いして、なんとか頑張ってもらい実行してきました。
ちなみに、100万円以下の送金であれば楽天銀行を使えば手数料も比較的安く済み、対面での手続きも省略できるので、こちらも利用してきました。
そして先日、20万円程度を海外に送金する機会があったので、以前から気になっていたオンライン海外送金サービス「Wise (旧 TransferWise)」を利用してみることにしました。
結論から申し上げると、めちゃくちゃ便利でした。
以下、具体的な理由です。
①手間の少なさ
②早さ
1つ目の「手間」に関してですが、個人的にはこれが一番衝撃でした。
まずアカウントはメールアドレスとパスワードなど、簡単な個人情報を入力すればすぐに開設できます。数分です。
そして、海外送金に用意するものは振込先の情報(金融機関名、口座名義、口座番号、振込金額など一般的な情報)だけです。その他に送金目的を記入する必要がありますが、送金手続きの過程で記入するフォーマットが出てくるので、そこに入力するだけです。
その後、マイナンバーなどの身分証明書を使った本人確認をオンラインで行います。
本人確認完了後、指定された日本の「Wise」名義の口座に送金手数料を含めた振込金額(日本円)を入金します。
入金確認完了後、指定の海外口座に送金してくれます。
当然、この一連の流れはオンラインで完結します。各種手続き完了の通知もメールで送られてきますし、アカウントページで進捗確認もできます。
2つ目の「早さ」に関しては、各種手続きにかかるだいたいの時間を以下に記載します。
・アカウント開設 10分
・本人確認 15分
・入金確認 15分
・送金・着金 20分
今回はベトナムへの送金でしたが、手続き開始から着金までは1時間程度でした。
これまで何日もかけて送金手続きをしていたことを考えてると、嘘のようなスピード感でした。
もちろん、送金額の上限が100万円(回数制限はない)であるなど、海外送金における全ての場面で活用できるとは言い切れませんが、それでも十分すぎる利便性だと感じました。
手数料に関しても2,000円程度で良心的でした。
今回は利用しませんでしたが、日本語のサポートデスクもあるようですので、何か手続きでつまづいた時のサービスも充実してますね。
詳しい情報は日本語の公式ホームページに記載してありますので、ご興味ある方は一度ご覧ください。
「Wise」に限らず、これまで不便と感じていたものを解決するフィンテックサービスが、今後続々と登場するのかと思うと非常に楽しみです。
また同時に、しっかりと時代の流れにアンテナを張っておかないと、不必要なコストを払い続けてしまうリスクも潜んでいるのだなと感じました。
最後に、ちょうど2年前に視察で訪れたロンドンの風景をアップします。
(「Wise (旧TransferWise)」は、2011年にロンドンで設立されたスタートアップです。)